大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第8話で登場した、市原隼人演じる鳥山検校(とりやまけんぎょう)に注目が集まっています。
江戸時代であれば目が見えないことで差別などがあったと考えられます。
そんな鳥山検校は、盲目でありながらなぜ莫大な財産を築くことができたのでしょうか?
そして、鳥山検校の最後はどのような結末を迎えたのでしょうか?
今回は、以下の鳥山検校について調べてみました。
- 鳥山検校はなぜ金持ち?
- 鳥山検校は最後はどうなる?
それでは、「鳥山検校はなぜ金持ち?最後はどうなる?」の記事をお届けします。
鳥山検校はなぜ金持ち?
鳥山検校が金持ちになったのは、盲人に与えられた特権と、貸金業による利益を活用したからです。
江戸時代には「東道座(とうどうざ)」という盲人の組織がありました。
そこに所属する盲人は特定の職業に従事することが許されています。
特に「検校」と呼ばれる最上位の盲人は、権威と財力を持ち、様々な経済活動を行っていました。
鳥山検校は、この盲人の組織に属し、当時認められていた「貸金業」を行っております。
鳥山検校の財力は、江戸幕府が容認していた当道座の独占事業に関係があります。当道座では芸能・鍼灸以外に「官金」(かんきん)と呼ばれる、金融業も扱っていたのです。この官金は高利貸しで知られ、かなりの利息を請求していました。
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江戸時代では、盲人には高利貸しが認められており、金を貸して利子を得ることが可能でした。
これにより、彼は莫大な富を築いたのです。
鳥山検校の財産の秘密とは?
鳥山検校が財産を築いた背景には、以下の3つの要素がありました。
- 高利貸しとしての成功
- 税金の免除と優遇措置
- 芸術活動や観光業への関与
高利貸しとしての成功!
鳥山検校は、盲人は特権的に貸金業を許されていたため、金を貸して高い利子を得ることができました。
また、幕府の法律に守られていたため、一定の安定した収益が保証されていました。
よって鳥山検校はお金持ちになりました。
税金の免除と優遇措置!
江戸時代の盲人には税の免除がありました。
他の商人よりも有利な条件で商売ができたのです。
こうした視覚障がいを持つ人々のための保護政策は、幕府やそれぞれの藩によって整備されており、具体的には年貢の免除や金銭面での援助
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そういった有利な条件を得て鳥山検校はお金持ちになることが出来ました。
芸術活動や観光業への関与!
琴を奏でることや俳諧の創作、さらには按多業等。
三味線や音楽活動を通じて収益を得ることもあったと考えられています。
これらの要因が組み合わさり、鳥山検校は巨額の財産を築くことができたのです。
鳥山検校は目が見えないのにどうやって金勘定を?
盲人である鳥山検校は金銭の管理を他の信頼できる人物に任せることで、確実に利益を確保していました。
また、高利貸しとしての仕事は「貸した額」「利息」「返済期限」などを正確に記録する必要がありました。
厳格な管理が行われていたと考えられます。
取り立ても厳しいことで知られています。
借り手が返済を滞れば、激しい取り立てが行われることが多かったとされています。
鳥山検校は最後はどうなる?
鳥山検校の晩年は、成功の裏側に潜むリスクが顕在化したものとなりました。
1778年、彼は悪質な貸金行為を理由に財産を没収され、最終的に江戸から追放される運命をたどります。
この事件は「鳥山瀬川事件」として知られ、多くの人々の注目を集めました。
鳥山瀬川事件とは?
安永4年(1775)、鳥山検校は1,400両、現代の価値に換算するとおよそ1億8000万円という破格の金額を支払い、瀬川を身請けしました。この出来事は、「瀬川落籍事件」として当時の江戸で大きな話題となります。
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この事件の背景には、鳥山検校の金貸しの手法が江戸幕府の規範に反するとみなされたことがありました。
高い利子を取り、貧しい人々を苦しめる形で財産を築いていたため、最終的に幕府の取り締まり対象となったのです。
鳥山検校と瀬川の関係とは?
鳥山検校の物語に登場する「瀬川(花の井)」という女性との関係も興味深いポイントです。
史実では不明確!
鳥山検校と瀬川の関係について、史実では明確な記録は残されていません。
しかし、多くの小説やドラマでは、二人の関係が感情的なものとして描かれることが多いです。
ドラマ「べらぼう」では恋愛要素が強調!
史実では金銭的な関係が主だった可能性が高いです。
ドラマ「べらぼう」では、鳥山検校の冷酷さと人間的な側面が強調されています。
このように、フィクションの影響で鳥山検校の人物像が脚色されている部分もあります。
まとめ
「鳥山検校はなぜ金持ち?最後はどうなる?」を最後までご覧いただきありがとうございました。
鳥山検校が金持ちになった理由は、江戸時代の盲人の特権を活かし、高利貸しとして成功したことにあります。
盲人でありながらも、彼は商才を発揮し、多くの財産を築きました。
しかし、その成功が裏目に出る形で、鳥山検校は幕府によって財産を没収され、江戸から追放されるという結末を迎えました。
彼の人生は、江戸時代の社会制度や経済構造を象徴するものでもあります。
鳥山検校の物語は、単なる成功者の話ではなく、社会の構造や変化に左右される人間の姿を映し出すものです。
鳥山検校の生涯を知ることで、現代に生きる私たちにも多くの示唆を与えてくれるでしょう。
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